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積雪期の後立山連峰五竜岳・鹿島槍ヶ岳の稜線散策を堪能するため、12月初旬に山行を実施した。
JR大糸線白馬駅で E さんと待ち合わせた。八方山麓までバス利用、ここから八方ゴンドラ、アルペンリフト、グラードリフトを乗り継いで
第1ケルンへ着いた。冬山の状態を確かめながら八方尾根を登りはじめる。 ほとんどの山小屋は営業期間外で宿泊サービスがないことを覚悟して Schlaf-sack、燃料(ホワイトガソリン)、食料など最小の必需品を持参した。 第3ケルン近くにある八方池を右に見ながら高度を上げていく。3時間で唐松小屋に到着したが、そのまま唐松岳(2696m)へ。 唐松岳から五竜岳へのルートはまさに雲上の稜線を行く気分で快適、しかし鞍部へ降ったりピークを登ったりの繰り返しには いいかげん飽き飽きしてくる。大黒岳、白岳を過ぎて 2時間20分で五竜山荘(2505m)に到着、今夜はここで宿泊する。 五竜山荘を8時に出発して五竜岳(2814m)へ(今夜の宿泊はキレット小屋を予定しているので出発時間を遅くした)、五竜岳の頂上で しばらく眺望を楽しむ、特に目の前にある鹿島槍の双耳峰は喩えようのない秀麗さを秘めている。頂上から八峰キレットへ降る路をとる。 五竜山荘から五竜岳までは前に出発した人のラッセルした跡(前日のものなのか?)が残っており、 トレースをたどれば楽だったが五竜岳から八峰キレットへ降るルートは誰も通っておらず全くの処女雪のよう。ルートを探りながら 膝まである雪をラッセルしながら進む、時おり遠くの大町にある工場のサイレンが聞こえる。路を探しながら注意して降下したので 所要時間は計画よりかなり余分にかかった。最低鞍部の口沢コル(2416m)をすぎキレット小屋(2470m)へ。 無人のキレット小屋には12時に到着、早速持参の Phoebus725 を点火してお茶を飲む。予定ではここが今夜の宿泊場所、今から沈殿ではあまりにも時間が早すぎる。Eさんと相談の結果、 通年営業の冷池山荘まで足を延ばすことにした。しかしこれが結果的に大失敗だった。 13:10 キレット小屋を出発、鹿島槍ヶ岳北峰へは急な長い登りの連続で、冬の日暮は早く、暗くなってきた黒部の谷底から強い寒風が吹いてきた。 ほどなく登山路は氷結してきたのでアイゼン装着して、ピッケルを使えるように手にしたので、ますますアルバイトが加わり体力消耗も激しく 登るスピードがどんどん鈍るのが自分でもわかる。 やっとのおもいで北峰(2880m)に着く、周囲は暗くここでヘッドライトを点灯するが左側の北俣本谷は闇の中、吊尾根を通り南峰への登攀。 南峰(2889m)では暗くて眺望がきかない、南峰頂上は丸く平なところで晴れた日中であれば北アルプスの山々が総て見ることができるが、 いまは真っ暗で遠くの大町の灯りが点滅して幻想的な世界をつくりだしているのを眺めるのみだ。 ここからは一気に布引岳(2683m)を目指して降るが、暗く視界が悪いので牛首山に迷い込まないように要注意で下る。 布引岳へは登りがあるが巻き道して冷池山荘(2390m)へ。山荘では別棟の1室へ通されたが、夕食もそこそこにバタングー。 翌朝には体力も回復していた、東尾根と赤岩尾根の間にある北俣本谷を下降する誘惑に駆られるが、同行の E さんがいるので絶対安全な赤岩尾根ルートを採った。 冷池から冷乗越(2440m)へは緩やかな降りののち少し登りがあるが早足で赤岩尾根を降り高千穂平(2049m)を経て西俣出合(1450m)まで休憩なし、 西俣出合から大谷原までは雪も少なく昨日までの山行を回顧しながら反省(八峰キレッの出発時間と積雪期の北峰への登り時間を甘く見た)と充実感に満ちて下山した。
@ 第1ケルン→ 03.00 →唐松岳→ 02.10 →五竜山荘(宿泊) |