Last Update: July 02, 2011
所在地 | 兵庫県三田市永沢寺210 |
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山 号 | 青原山(摂丹境) |
宗 派 | 曹洞宗(禅宗) |
本 尊 | 釈迦三尊(阿弥陀如来・釈迦如来・大日如来) |
文化財 | 本堂・開祖堂・庫裏 |
永澤寺は、応安年間(1370頃)に、五州の大守細川頼之卿が後円融天皇の命により七堂伽藍を建立し、通幻寂霊禅師を開祖とする 禅寺である。宗派は曹洞宗に属し、大本山總持寺(横浜市鶴見区)の直末で、末寺は17ヶ寺におよんでいる。
本尊は、釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来の釈迦三尊を祀り、秋葉殿には秋葉三尺坊大権現、開祖堂前には大地蔵菩薩、 妙高閣には大観世音菩薩、奈良生駒の信貴山本尊の毘沙門天分身が祀られている。
本堂、開祖堂、庫裡は、安永7年(1778)に再建されたもので、玉兎門、勅使門、金鶏門、山門(仁王門)、妙高閣は昭和40年の台風で 崩壊した後に再建された。境内地は16000坪、寺有林は40町歩、更に寺有林を活用した「三田霊園」と「さんだ動物霊園」がある。
永澤寺周辺のGoogle Maps | 勅使門 1965年再建 |
金鶏門 1965年再建 | 山門(仁王門) 永澤寺様式山門 | 本堂 1778年再建 |
本堂内部 千手千眼観音 | 釈迦三尊 阿弥陀如来・釈迦如来・大日如来 | おさすり布袋尊 2003年開眼法要 |
仁王 阿形金剛力士 | 仁王 吽形金剛力士 | 玉兎門 1965年再建 |
大観世音菩薩は開祖通幻寂霊禅師の600回大遠忌を記念して、1994年10月に開眼法要した。通幻寂霊は母親の命と
引き換えに出生したので、母親の顔を見たこともなく、姿を知ることもなく、祖母に育てられ成長した。 この度の大遠忌に見たことのない母親を観音さまに、養育された祖母を地蔵さまの姿に代えて、通幻寂霊に捧げたいとの想いが 観音菩薩と地蔵菩薩の勧請発願となった。 通幻寂霊に母親像である観世音菩薩をプレゼントしたい願いで、広く信者一般に写経勧進を要請したところ、5年間に寄せられた膨大な 写経が集まり、それを木箱に納め観音さま、地蔵さまの躰内に納めてた。 仏教は縁を説く教えで、原因があってそこに縁の働きがあって結果が生まれるといわれている。花の種は日光や水という縁の力で 花を咲かすことができると説明している。 (高さ; 9.2 m 材料; 尾州檜の寄木造) | ||
大観世音菩薩 |
永澤寺建立の600余年前から、この山里周辺には「野花菖蒲」が自生していたと伝えられている。 当時、永澤寺に参詣する人々は、花の咲く日を待ち望みながら、はるばるこの寺を訪れ、その清楚な花姿を愛でたと思われる。 こうした人々の昔日の夢に思いを馳せながら、1975年に永沢寺花しょうぶ園が開園した。
33,000uの敷地に全国各地から選んだ優良種を育成し、現在は650種300万本に及ぶ花しょうぶが、6月上旬から7月上旬にかけて 一斉に花開き、訪れた人々の目を奪う。各地に開園された花しょうぶ園は、当園から株分けされたものが多く、草分け的存在とも いえる。永沢寺花しょうぶ園は、回遊式の本格的な庭園として有名である。
花しょうぶ園看板 | 満開の菖蒲 | 5重連水車 |
きれいな菖蒲を観察 | 菖蒲園の全景 | 睡蓮の花 |
【参考文献・データ】
- 『永澤寺(ようたくじ)』永澤寺のリーフレット
- 永澤寺 Home Page
http://www.youtakuji.net/index.html- 『永沢寺 花菖蒲園』三田/永沢寺 花しょうぶ園のリーフレット