Last Update: December 15, 2017Since: December 03, 2017
名 称: | 宇佐神宮 | 読 み: | うさじんぐう | 祭 神: | 八幡大神・比売大神・神功皇后 | ||
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所在地: | 宇佐市南宇佐2859 | 電 話: | 0978-37-0001 |
宇佐神宮は全国に46,000社余の八幡神社の総本宮で、725年に創建された。応神天皇は大陸の文化と産業を輸入し、新しい国づくりをし、現在の地に御殿を造立 した。本殿の一之御殿が創建されたことが始まりといわれており、二之御殿に比売大神、三之御殿に神功皇后が 祭神として祀られている。
国東半島に広がる神仏習合の山岳信仰・六郷満山文化と深い関わりを持っており、宇佐の地は畿内や出雲と同じように早くから開けたところで、 神代に比売大神が宇佐嶋に降臨したと日本書紀に記されており、八幡信仰は応神天皇の徳を八幡大神として称えたものと考えられている。 平安初期には石清水八幡宮、鎌倉初期には鶴岡八幡宮が創祀され、八幡大神は伊勢神宮とともに宗廟と仰がれ、また武士階級の守護神として崇敬された。 現在の宇佐神宮本殿は国宝に指定され、総本宮にふさわしい威容を誇っている。
Usajingu Shrine is the total main shrine of Hachimanjinjya Shrine, which was founded in 725. The Ichinogoten of the main shrine was first built. Usa's land was opened as early as Kinai and Izumo, and in Nihon Shoki it is stated that the Himeoomikami entered Usasima in the Kamiyo period.
In the beginning of the Heian period, Iwashimizu Hachimangu Shrine was established, and Tsurugaoka Hachimangu Shrine was established in the early Kamakura period. Hachiman Omikami, along with Isejingu Shrine, was revered as a Sobyo and was revered as a guardian of the bushi-kaikyu.
The current Usajingu Shrine main hall is designated as a national treasure, boasting the prosperity worthy of the total main shrine.
宇佐神宮の地図・航空写真 |
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上宮本殿の一之御殿は八幡造の様式で、2棟の切妻造平入の建物が前後に繋がっている。奥殿は内院、前殿は外院という。内院には御帳台(祭神の夜の座所) があり、外院には御椅子(昼の座所)が置いてある。
一之御殿は1860年、二之御殿は1859年、三之御殿は1861年の建立。すべて国宝に指定されている。
The Uenomiya main shrine's Ichinogoten is a style of Yawata, with two buildings of kiritsumazukuri connected in front and behind.
The inner hospital and the front hall are called the Gaiin. On the naiin is the Michodai (the seat of the saijin of night).
The Uemiya-Honden main shrine's Ichinogoten is a style of Yawata, with two buildings of kiritsumazukuri connected in front and behind.
The inner hospital(Okuden) and the front hall are called the hospital(Gaiin). On the inner hall is a goddess (the seat of the god of night), The outer hall is a chair (daytime seat) in the hospital.
Ichinogoten was built in 1860, Ninogoten in 1859, Sannogoten in 1861. All are designated as National Important Cultural Property.
南中楼門 神宮内郭の南正門 高良大明神と阿蘇大明神を祀っている | 上宮 本殿 −国宝ー 八幡造の建築様式 奥殿を内院、前殿を外院という | 八子神社 八幡大神の八王子神を祀る 社殿はなく、本殿西側の楠木に鎮まっている |
春日神社 一之御殿の八幡大神の脇殿 祭神は天児屋根命 | 北辰神社 二之御殿の比売大神の脇殿 祭神は造化三神 | 住吉神社 三之御殿の神功皇后の脇殿 祭神は住吉大神 |
西大門 1592年頃、改築された大門 | 宇佐鳥居 宇佐古来の形式で、額束がなく 台輪を柱上に置いている | 若宮神社 応神天皇の若宮で大鷦命 (仁徳天皇)と皇子を祀っている |
下宮(御炊宮) 御饌を司るとともに農業や 産業の発展充実に寄与する | 呉橋 鎌倉時代以前から寄藻川に架かる神橋 屋根が付いた朱塗りの優美な橋 | 春宮神社 学問の神として守護する 応神天皇の子で勉学に励み寵愛された |
黒男神社−摂社− 祭神;武内宿禰 |
宇佐祖神社(頓宮)−摂社− 祭神;菟沙津彦・菟沙津姫 |
亀山神社−末社− 祭神;大山積尊 |
八坂神社−末社− 祭神;須佐之男命 |
木匠祖神社−末社− 祭神;手置帆負命・比古狭知命 |
水分神社−末社− 祭神;天水分神・国水分神・天汲匏持神など |
天満神社−末社− 祭神;菅原道真 |
護皇神社−末社− 祭神;和気清麻呂 |
◎国宝◎ ・本殿 (一之御殿 二之御殿 三之御殿) ・孔雀文磬 (くじゃくもんけい) −鎌倉時代、1209年(承元3年銘) 神宮寺の弥勒寺に伝来した− ◎国指定重要文化財◎ ・木造神像5躯(若宮神体) 大鷦鷯命(おおさざきのみこと)坐像 大葉枝皇子(おおばえのみこ)坐像 葉枝皇子(こばえのみこ)坐像 雌鳥皇女(めどりのみこ)坐像 隼総別皇子(はやぶさわけのみこ)坐像 ・銅鐘(朝鮮鐘) −904年(天復4年)云々の左文銘がある− ・白鞘入剣(しらさやいりけん) −長さ93.5cm、両鎬造り 正平13年(1358)懐良親王が征西大将軍として 活動するとき、武運長久を祈願して奉納した剣− ・豊前国宇佐宮絵図 ・宇佐神宮造営図 3幅 ・宇佐宮神領大鏡 −個人所有(文化財保護法に基づき、宇佐神宮が管理している)− ◎国指定史跡◎ ・宇佐神宮境内
和気清麻呂とご神託
769年、女帝・称徳天皇の寵愛を受け、しばしば政治に介入していた僧・弓削道鏡は皇位を狙い、 “道鏡を皇位に就かせたならば国は安泰である” とするお告げが宇佐八幡大神よりおろされたと太宰主神習宣阿曾麻呂 に、嘘の奏上をさせた。 宇佐神宮を深く崇拝していた天皇は、真相を確認するため、すぐに官僚の和気清麻呂を派遣した。清麻呂は出発に際に次の歌を作った。
西の海 たつ白波の上にして なにすごすらん かりのこの世を
― 道鏡が天位に着いたなら、我々は臣として何の面目があろうか ―
清麻呂は都を立って10日余りの旅程で宇佐神宮に着き、斎戒沐浴して神殿にぬかづき、神護景雲3年(769)7月11日、 「我が国は開闢以来、君臣の分定まれり。臣を以って君と為すこと未だあらざるなり。天津日嗣は必ず皇緒を立てよ。 無道の人は宜しく早く掃除すべし。」とのお告げを受けた。 そこで八幡大神託宜奏記2通を作り、1通は神宮に納め、1通を陛下へ報告するものにして、同月の21日に都に帰り着き御所へ報告した。 このとき清麻呂は37歳だった。 道鏡の怒りをかった清麻呂は、別部穢麻呂と改名させられて脚の腱を切られた上、大隅国へ流された。 その途中、暗殺を謀って送られた道鏡の刺客から、突然の天地雷鳴や300頭あまりの猪の大群が和気清麻呂を護り、さらに宇佐へ詣でたところ、道鏡に 傷つけられた脚が回復するなど、八幡大神の守護により数々の奇跡がおきたと伝えられている。 翌年の神護景雲4年8月4日(770)、天皇が西宮神殿で崩御、光仁天皇が即位して年号を宝亀と改め、同年9月6日清麻呂は召し返され、 翌宝亀2年3月29日(771)には元の位に着き、9月16日に薩摩の国員外の介に任ぜられたが、間もなく豊前の守に還された。
清麻呂は古事にも通じ「民部省例」や「和氏譜」を著し、当時の大事業である平安遷都の大功を残した。又道鏡は冠位をはがれ、下野国薬師寺別当として 赴任させられたが、宝亀3年4月7日にその生涯を閉じた。
このようにして、宇佐神宮の国体擁護の神徳と、和気清麻呂の至誠の精神とが皇室を守護することとなった。この後、宇佐神宮への勅使を 宇佐使また和気使といい、和気氏が派遣されるのが例となった。 清麻呂は宇佐神宮の末社、護皇神社に祭祀されている。
宇佐神宮で目についたもの
御霊水
goreisui高倉
takakura祓所
haraijyo菱形池
hishigataike
宇佐神宮周辺の名所旧跡
青の洞門
aonodomon
中津市耶馬渓町羅漢寺橋
rakanjihashi
中津市耶馬渓町八面山神護寺涅槃像
jingoji-nehanzo
中津市三光原口
龍岩寺奥院礼堂 −国指定重要文化財ー
ryuganji-okunoinreido
宇佐市院内町大門猿飛千坪峡
sarutobi-sentsubokyo
中津市山国町草本双葉の里
futabanosato
宇佐市大字下庄
【参考文献・データ】
- 宇佐市観光協会のHP http://www.usa-kanko.jp/spots/detail/2
- 宇佐神宮のHP http://www.usajinguu.com/
- 白井永二・土岐昌訓 『神社辞典』 東京堂出版 1979
名所旧跡案内 Miyoshi's HP