Last Update: September   22,  2018
Since: March  24,  2014

   香川県三豊市詫間町にある志々島ししじまは、詫間港の北西5.5 km の 海上にあり、島の最高峰は109 mで、面積 0.74 km2 、周囲 3.8 km の島。
 且っては島の頂上まで開墾されて除虫菊が栽培されており、良好な漁場にも恵まれて半農半漁で繁栄しており、昭和20年には 世帯数 100戸、島民 1000人を数えた。その後の産業構造の変化で、平成26年1月8日現在世帯数 23戸、島民 27人の過疎地域に なっている。
 志々島の島名は十握とつかの剣を納めた神霊島、また京都の紫宸島、あるいは西行法師が行脚の途中で この島を見て「獅々に似たる島」として獅々島と名付けたともいわれている。

県指定天然記念物・樹齢1200年といわれる大楠 (2014.03.05 撮影)




コースタイム
粟島汽船発着所(本村港)→ 5min →埋墓→ 3min →老人憩いの家→ 7min →利益院→ 8min →城山南の峠→ 10min →大楠 → 5min →楠の倉展望所→ 7min →地蔵→ 8min →楠の倉展望所→ 6min →城山の峠→ 10min →老人憩いの家→ 5min →本村港

志々島の地形



大楠(1)大楠(2)大楠(3)
大楠(4)根元から延びた枝上から見る大楠


大楠への道は、大村港から約 50 m のところにある「老人憩いの家」の横から登る。途中、先生婆之墓を横に見て城山の峠を越える。遊歩道から脇道を50 m 程 降ると楠谷に着き、大楠が左に見えてくる。

楠の倉展望所

志々島の大楠は、樹齢 1200年で楠谷の斜面に根を広げ、地面から 0.9 m と 1 m のところから四方に幹を伸ばしている。伸ばした幹周りは 4 m 程もあり、 枝張りは東側 25 m、南側 17.5 m、西側 20 m、北側 26 m で、樹高は約 50 m 、根回り 12.2 m ある。 楠の倉展望所からこの大楠を眺めると、こんもりとした森の様相が感じられる。香川県の天然記念物として昭和45年4月28日に指定された。







           
両墓制
「埋墓」「詣墓」の二つの墓がある
六地蔵
六道の輪廻転生地蔵尊が並んでいる
利益院
真言宗醍醐派、50年前から無住。「詣墓」がある
利益院からの眺め
寺院の前から本村港を見る
本村漁港
住民の数より多くの船がある
北浦近くの地蔵尊
北浦に流れ着いたといわれている?



◆両墓制;「遺体を埋葬する墓」と「霊魂を祀る墓」の二つの墓を造る習わし。香川県では、塩飽諸島、三豊、仲多度の一部に偏在している。 「埋墓うめばか」は海岸や山の中腹など人里離れた場所に造られる。「詣墓まいりばか」は集落に近い場所にある。 志々島の埋墓は、カラフルな小屋架けで正面が弥谷山いやだにさんを向いている。詣墓は高台の利益院にある。

十握神社

◆六地蔵;仏教の六道輪廻の思想に基づき、六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人道、天道)のそれぞれを6種の地蔵が救うとする説。
利益りやく院;50年ほど前に、住職が遷化せんげして以後無住の寺となっている。高台にあるので港や瀬戸内の眺めがすばらしい。
十握とつか神社;志々島の氏神で「十握の剣」が御神体。 



    [参考文献]
  1. 三豊市教育委員会 三豊市の文化財 ―Cultural Asset MITOYO―  2009
  2. 日本の島へ行こう 香川の島 志々島(Shishijima) http://imagic.qee.jp/sima3/kagawa/shishijima.html
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