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Last Update: December  09,  2017
Since: September  12,  2016


   
名  称:大神神社(三輪明神)読  み:おおみわじんじゃ祭  神:大物主大神 (配神:大己貴神 少彦名神)
所在地:奈良県桜井市三輪1422電  話: 0744-42-6633



大神神社は古墳時代以前、纒向一帯に勢力を持った先住族が崇敬しており、代々その族長により磐座祭祀が営まれたとされている神社の一つで、皇室とも外戚を結んだこと から神聖な信仰の場であったといわれている。以前は美和乃御諸宮とか大神大物主神社と呼ばれていた。
酒神として酒造家の信奉が厚く、大和国一の宮。 祭神は、日本書紀によれば、大物主神おおものぬしのかみ。山容が秀麗な三輪山に対する信仰から生まれたもので、拝殿と山との間に三輪鳥居を設け、 神殿をもっていない(三輪山が神殿)。三輪明神。三輪神社ともいわれている。


大神神社の地図・航空写真


大神神社 本社


      
      @拝殿   A三ツ鳥居   B祈祷殿・儀式殿・参集殿   C巳の神杉  D神宝神社   E天皇社
      F成願稲荷神社   G祓戸神社   H夫婦岩   I衣掛杉   J宝物収蔵庫   Kささゆり園
      Lくすり道   M活日神社   N磐座神社   O市杵島姫神社   P狭井神社   Q薬井戸
      R三輪山登拝口   S展望台   ㉑久延彦神社   ㉒大直禰子神社  

  
拝殿三ツ鳥居 銅鳥居
拝殿 国指定重要文化財
1664年に徳川家綱が再建造した。
本殿がなく拝殿を通して三輪山を拝む。
三ツ鳥居 国指定重要文化財
神の山・三輪山と拝殿を区切る場所。
本殿の替わりに神聖視されている。
祈祷殿・儀式殿・参集殿
1997年に竣功した平安朝様式の社殿。
平屋桧造り、銅板葺で祈祷や結婚式に使う。

三輪山
三輪山
古来より神の鎮まる山として仰がれている。
大和盆地の東南に位置し、高さ467m、周囲16km、面積350ha。


大神神社 摂末社

                    
神宝神社かんだからじんじゃ 末社
熊野三山の神々を祀っている。
財宝を守護する神として信仰。
天皇社てんのうしゃ 末社
三輪山麓に都を拓いた崇神天皇を
国を整えた天皇として祀っている。
成願稲荷神社じょうがんいなりじんじゃ 末社
稲荷の神を祀り、商売繁盛・
心願成就の霊験があるとしている。
祓戸神社はらえどじんじゃ 摂社
身体と精神を祓い清める神を
祀っている。
                    
活日神社いくひじんじゃ 摂社
神に供える酒を造った高橋活日命
を祀り、杜氏の祖先神としている。
磐座神社いわくらじんじゃ 摂社
宝物を収蔵している。正面階段の
上に張り出した庇があり檜皮葺。
市杵島姫神社いちきしまひめじんじゃ 摂社
宗像の神、市杵島姫命を祀る。海の
神、水の神、芸能をつかさどる弁天。
狭井神社さいじんじゃ 摂社
三輪の神様の荒魂を祀る神社。
病気平癒の神として信仰が篤い。

                    
三輪山登拝口
狭井神社で登拝の許可を得る。
ご神体山に敬虔な心で入山する。
高宮神社こうのみやじんじゃ 摂社
三輪山山頂447mに鎮座する摂社。
近くに奥津磐座おきついわくらがある。
久延彦神社くえひこじんじゃ 末社
元伊勢の一つで、皇宮の外で祀ら
れた皇祖神が最初に遷った場所。
大直禰子神社おおたたねこじんじゃ 国指定重要文化財
三輪の大神の子孫、大直禰子命
(若宮)を祀っている。

                    
檜原神社ひばらじんじゃ 摂社
三輪山の麓、大和平野が一望できる
檜原台地の奥にある小さな神社。
率川神社いさがわじんじゃ 摂社
593年、大三輪君白堤が祀った古社
で安産・育児・息災延命の神。
神御前神社かみのごぜんじんじゃ 摂社
祭神;倭迹迹日百襲姫命
素戔鳴尊の子で、五穀を守護する。
玉列神社たまつらじんじゃ 摂社
祭神;玉列王子神/天照大御神
本殿は檜皮葺・春日造。


文化財

      
        ◎国指定重要文化財◎
         ・摂社大直禰子神社社殿(建造物) - 内陣は奈良時代、外陣は鎌倉時代前期の造営  明治34年8月2日指定
         ・拝殿(附 棟札1枚)(建造物)  - 江戸時代中期、寛文4年(1664年)の造営  大正10年4月30日指定
         ・三ツ鳥居(附 瑞垣)(建造物) - 明治16年(1883年)の造営  昭和28年11月14日指定
         ・朱漆金銅装楯 2枚(工芸品)   - 鎌倉時代、嘉元3年(1305年)の作  昭和34年12月18日指定
         ・周書 巻第十九(書跡・典籍)   - 中国の唐時代の作  昭和2年4月25日指定

       ◎国指定史跡◎
         ・大神神社境内                   - 昭和60年3月18日指定

大神神社の三ツ鳥居と拝殿

大神神社拝殿の奥は禁足地となっている神聖な場所で、禁足地と拝殿の間には結界として三ツ鳥居と瑞垣が設けられている。三ツ鳥居の起源は不詳であるが、 古文書にも「古来一社の神秘なり」と記されており、本殿に代わるものとして神聖視されていた。 この鳥居は明神型の鳥居を横一列に三つ組み合わせた独特の形式で“三輪鳥居”とも呼ばれている。中央の鳥居には御扉があり、三輪山を本殿とすれば、 三ツ鳥居は本殿の御扉の役割を果たしているといえる。
拝殿は鎌倉時代には既に創建されていたことが文献にある。現在の拝殿は1664年、徳川家綱によって再建されたもの。白木造りの質実剛健な建物は 横約17m、縦約8mの切妻造で、正面には唐破風の大きな向拝がつき、屋根は檜皮で葺ふかれている。拝殿は江戸時代の豪壮な社殿建築として、 三ツ鳥居と共に国指定重要文化財となっている。

大神神社のホームページを参照しました


大神神社境内で目につくもの

        
巳の神杉みのかみすぎ
大物主大神の化身の白蛇が棲む
神木、蛇の好物の卵を供えている。
夫婦岩めおといわ
三輪の神と人間の女性の恋物語
岩が寄り添い、縁結び・夫婦円満。
薬井戸くすりいど
万病に効くという薬水が湧き出る井戸
神水として水を汲みに来る火とが多い。
緒環杉おだまきすぎ
活玉依姫が糸巻糸を伝わって
来たら糸がこの杉で終わった。


大神神社周辺の名所旧跡

大鳥居
1986年に建てた高さ32m、柱間23m、車道をまたぐ
鳥居。剛板製で、耐久1300年といわれている。
綱越神社 摂社
通称「おんぱらさん」と呼ばれ、夏越の大祓が
例祭として行われる。大鳥居の南側にある。
箸墓古墳 国指定史跡
最古級の前方後円墳で全長約280m。卑弥呼の
墓が有力だが倭迹迹日百襲姫命とされている。
素佐男神社
素佐男命が祀られている。地元で親しみを
込めて“祇園さん”と呼ばれている。
金屋石仏
高さ約2mの石版に浮き彫りにされた2体の仏像
右が釈迦如来、左が弥勒菩薩で平安時代後期の作。
ホケノ山古墳 国指定史跡
古墳時代前期初頭の纒向まきむく型の前方後円墳。
三輪山西山麓、箸墓古墳の東側の丘陵にある。



【参考文献・データ】
  1. 奈良女子大学  『三輪山縁起』  奈良地域関連資料画像データベース
  2. 大神神社のHP  http://oomiwa.or.jp/
  3. 中山和敬  『大神神社−改訂新版−』 学生社   1999