Last Update: Dec. 03, 2015
Since: May 30, 2011

   虎御前山展望所から見上げる小谷山(大嶽城跡おおずくじょうあと)は、 両翼に支尾根をもつ 495m の威圧的な山である。小谷城跡おだにじょうあとは、 小谷山から南西に延びる尾根稜線上に階段状の郭を築造してしていた。 この尾根の最高地(398m)に山王丸を築き、順次下方へ小丸・京極丸・中丸・御局屋敷・本丸・大広間・桜馬場・お茶屋・番所・ 金吾丸・出丸などが尾根上に連なっている。本丸の上部尾根には大堀切跡があり、本丸の防御をかためている様子が窺える。
時代の趨勢を読めない浅井長政は織田信長との姻戚関係を裏切り、朝倉攻めの織田信長の背後を襲った。優位から一転、 突如挟撃された信長は危険な状況に陥ったが、虎口を逃れ九死に一生を得た。信長は報復戦のために軍備を整えると北近江へ出陣し、 姉川の合戦で快勝、長政を小谷城に孤立させた。
「長享年後畿内兵乱記」によると、小谷山の頂上495mの位置に1525年には大嶽城があったとされており、土塁なども残っている。 天正元年(1573)8月13日、織田信長との戦いで、朝倉義景の援軍が大嶽城を守備していたが、焼尾丸を守っていた 浅井長政の家臣浅尾対馬守が織田方に寝返り、織田勢を手引して攻めたので落城したとある。
大嶽城が落城すると、援軍がなくなり小谷城は上から攻撃されて瞬く間に落城した。

山王丸跡から見た小谷山(大嶽城跡)
(Click で拡大画像がでます)
Route Map for Garmin GPS
番所跡→大広間跡→本丸跡→京極丸跡→大石垣→山王丸跡



名 称小谷城跡(おだにじょうあと)
標 高398m
場 所滋賀県長浜市湖北町伊部
登 山2011.05.26

コースタイム
[登り] 番所跡 → 00:06 → 桜馬場跡 → 00:03 → 本丸跡 → 00:06 → 刀洗池 → 00:4 → 山王丸跡
[降り] 番所跡 ← 00:04 ← 桜馬場跡 ← 00:02 ← 本丸跡 ← 00:05 ←京極丸跡 ← 00:02 ←山王丸跡

(桜馬場、本丸跡、中丸跡、京極丸跡、山王丸跡の画像はクリックで推測画像を表示します)
小谷城跡の説明板番所跡馬洗池御茶屋跡
黒金門御門跡桜馬場(Clickで郭想像図)桜馬場跡の広場桜馬場から見た竹生島・山本山
史蹟小谷城跡大広間跡本丸跡(Clickで郭想像図)本丸の石垣
御局屋敷跡大堀切中丸跡(Clickで郭想像図)刀洗池
京極丸跡(Clickで郭想像図)大石垣山王丸跡への登り山王丸跡(Clickで郭想像図)
(クリックすると小谷城の古図が表示します)

Comment :  細い尾根上に階段状に郭が建つ典型的な山城で、天霧城跡とよく似ている。本丸跡を経て山王丸跡までは 道も良く整備されており、ロードも掛からない快適な気分で20分程度で登れる。
山王丸跡から大嶽城跡へは少し降り、六坊跡を経由して高度差約100mを登る。降りは小谷郡上町の清水神社へ下る尾根道が面白そうだ。 途中にある福寿丸跡や山崎丸跡を見学しながら、戦国の歴史を再認識できるコースといえる。