Last Update: March  13,  2017
Since: March   13,  2017

   二月堂縁起によると、 お水取りはとは実忠和尚27ヶ日夜の行法の間、来臨影向の諸神13,700余座、その名をしるして神名帳を定しに、若狭国に 遠敷おにう明神と云う神います。遠敷河を領して魚を取りて遅参す。神、是をなげきいたみて、其をこたりに、道場のほとりに香水を出して奉る べきよしを、ねんごろにに和尚にしめし給ひしかば、黒白二の鵜、にはかに岩の中より飛出て、かたはらの樹にゐる。その二の跡より、 いみじくたぐひなき甘泉わき出たり。石をたたみて閼伽井あかいとすとあり、魚を採っていて二月堂への参集に遅れた若狭の国の遠敷明神が二月堂の ほとりに清水を涌き出ださせ観音さまに奉ったという。
お水取りは、12日後夜の五体の途中で勤行を中断してはじまる。お水取りの行列は灑水器と散杖を携えた咒師しゅしが先頭となり、その後に牛玉杖と 法螺貝を手にした北2以下5人の練行衆が続く。13日の午前1時過ぎ、南出仕口を出ると咒師童子が抱える咒師松明が行列を先導し、篝火と奏楽の中、堂童子、御幣を捧げ持つ 警護役の講社の人たちや、汲んだ水を入れる閼伽桶あかおけを運ぶ庄駈士しょうのくしも同道して、お水取りの行列はしずしずと 石段を下り、途中興成神社で祈りを捧げ、閼伽井屋(若狭井)に至る。お水取りの井戸は閼伽井屋という建物の中にあり、当役の者以外は誰も入ることもうかがうことも出来ない。行列が閼伽井屋に到着すると咒師、堂童子等が中に入り 水を汲む。これが2荷ずつ、閼伽井屋と二月堂の間を三往復して、お香水が内陣に納められる。お水取りが終わると閼伽井屋に下っていた練行衆等は再び行列を組んで 二月堂へ戻り、中断していた後夜の時が再開される。

修二会しゅにえによると、お香水は12日のお水取りで内陣に運ばれ、大きな桶の中でしずめられた後、13日の神名帳、大導師の祈りの間に晒の布を用いて 濾され、内陣須弥壇下の石敷きに埋め込まれたかめの中に納められる。その内一つは「根本香水」を納める甕で、お水取りで汲まれた水を毎年追い足し して蓄えているものをいう。行中にこの根本香水を使用して減った分を補充するので、お水取りの歴史の分だけのお香水が渾然一体となったものといえる。
史料には根本香水之事として、"この香水はこれ天平勝宝年中、実忠和尚兜率の内院の八功徳水を以って此宝瓶に入、此堂中に納" と記されている。 また、これとは別に次第香水といって、その年のお水取りで汲まれた水を容れる甕がある。次第香水を容れる甕は、残り少なくなったものをすべて汲み出し、更に晒で甕を掃除して その年の新しい香水を納める。この甕の掃除は11日の日中の後、壇下の掃除の時に行なわれ、甕から汲み出された香水の残りは湯屋に下されて参詣者にも分け与えられる。 また、この次第香水は、修二会満行後、毎月18日の二月堂での寺役法要の間にその年の堂司の役のものによって汲み出されるが、量に限りがあるので更にそれを二月堂の湯屋の 井戸水で割ったものを小瓶に入れて二月堂受納所で一般に頒布している。       …東大寺の修二会を参照…



二月堂の地図 航空写真
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名 称二月堂(にがつどう)
場 所奈良市雑司町
時 期2017.03.11






コースタイム
[南大門P〜二月堂]       南大門駐車場 →00:10→ 二月堂
[二月堂〜南大門P]       二月堂 →00:07→ 南大門駐車場



     
二月堂参詣道入口二月堂二月堂回廊石灯籠
11日に点火する松明若狭井の石碑閼伽井屋の説明版お水取りの神事




  
東大寺大仏殿(国宝)大仏殿の前で盧舎那仏(大仏)如意輪観音







 
二月堂のお水取り





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