宀一山べんいちさん 室生寺むろうじ

Last Update: Dec. 01, 2015
Since: Jun. 20, 2010
所在地奈良県宇陀市室生区室生
山 号宀一山べんいちさん
宗 派真言宗 室生寺派 大本山
本 尊釈迦如来 Gotama Siddhattha
文化財国宝 [金堂 五重塔 本堂(灌頂堂)] 重要文化財 [弥勒堂 御影堂(奥の院) 納経塔(石造二重塔)]


室生山の山麓から中腹にかけてが境内となっており、石段を上るごとに次の堂宇が現れる構造になっている。 仁王門をくぐり、最初の急な鎧坂を上ると、正面に金堂、左に弥勒堂がある。さらに石段を上ると如意輪観音を本尊とする 本堂(灌頂堂)、その上に五重塔がある。
がんばって上へ進むと、一旦下り赤塗りの無名橋を渡る。石段はここから急登が続くが、途中には天然記念物の暖地性羊歯の群落があり、 ほっと一息つき頭と身体が和む。登りきると奥ノ院で、左に位牌堂、正面に御影堂がある。

奥ノ院へのルート


山林修行の道場

修行地木造釈迦如来
山林修行の地金堂内陣


国宝・重要文化財の建造物

弥勒堂
鎌倉時代・重要文化財
本尊の弥勒菩薩像が安置している
金堂
平安時代初期・国宝
運慶作といわれる12神将像がある
本堂(灌頂堂)
鎌倉時代・国宝
和様と大仏様の折衷様式を示す
五重塔
平安時代初期・国宝
高さ16.1mの小さな塔
奥ノ院 位牌堂
鎌倉時代・重要文化財
懸造り
奥ノ院 御影堂
鎌倉時代・重要文化財
空海42才の像を安置してある


奥ノ院への道

表門五輪塔(北畠親房墓)ケルン? 積み石?
無名橋を渡ると急登胸突き八丁懸造かけづくりの奥ノ院


文化財

      
       国宝;
		・帝釈天曼荼羅金堂 
		・本堂 
		・五重塔 
		・木造釈迦如来立像  
		・木造十一面観音立像 
		・木造釈迦如来坐像 
		・板絵着色伝帝釈天曼荼羅−金堂本尊背後の壁に描かれた彩色画。

       重要文化財;
		・御影堂 
		・五輪塔(伝 北畠親房墓)弥勒堂 − 鎌倉時代 
		・御影堂(奥の院) − 室町時代前期 
		・納経塔(石造二重塔) − 平安時代後期 
		・五輪塔 附:小五輪塔二基、基壇(伝 北畠親房墓) − 室町時代前期  
		・木造文殊菩薩立像 - 金堂安置、平安時代。 
		・木造地蔵菩薩立像 - 金堂安置、平安時代。 
		・木造十二神将立像 - 金堂安置、鎌倉時代。12体のうち辰神・未神像は奈良国立博物館に寄託。 
		・木造弥勒菩薩立像 - 弥勒堂安置、平安時代。 
		・木造如意輪観音坐像 - 本堂安置、平安時代。 
		・両部大壇具 一括 
		・大神宮御正体


室生寺の由来

奈良県宇陀市にある真言宗室生寺派大本山の寺院。山号を宀一山べんいちさんと号する。 開基は賢mけんきょう、本尊は釈迦如来である。山号の「宀一」は「室生」の略といわれている。
三重県境に近い室生の地にある山林修行の寺院。宇陀川の支流室生川の北岸にある室生山の山麓から中腹にかけて堂塔が散在している。 平安時代前期の建築や仏像が多くあり、また境内は石楠花の名所としても知られている。 女人禁制だった高野山に対し、女性の参詣が許されていたことから「女人高野」の別名がある。 草創は奈良時代最末期といわれている。室生寺の東方約1kmのところには竜神を祀る室生竜穴神社があるが、 室生寺の草創にも竜神が関係している。


境内で目についたもの

五重塔近くの石仏群暖地性羊歯の群生地碑尼の墓石
金堂の額太鼓橋仁王門



【参考文献・データ】
  1. 鷲塚泰光、『室生寺』(日本の古寺美術13)、保育社、1991
  2. 『週刊朝日百科 日本の国宝』60号(室生寺・宇太水分神社)、朝日新聞社、1998
  3. 『国史大辞典』 吉川弘文館
  4. 『女人高野 室生寺』 ガイドブック 室生寺