Last Update: June 20, 2012

   昭和31年から始まった黒部第4発電所のダム建設は、完成するのに7年の歳月を要した。今は黒部ダムとして、 立山黒部アルペンルートの長野県側の起点になり、迫力の霧状放水、ダム建造物などで観光名所になっている。私が訪れたのは4月17日で 水は一滴もなかった。
黒部川第4発電所及び黒部ダムは冬期の雪害防止と、中部山岳国立公園の自然景観維持の観点から、発電所・変電所などの全施設が 地下150mにつくられている。また、黒部ダムから黒部川への放水は霧状にしている。これは放水の勢いで川底が削れてしまうのを防ぐためである。 黒部ダム建設は、5工区に分割して異なる建設会社(間組・鹿島建設・熊谷組・佐藤工業・大成建設)が請け負った。ダム工事総括は間組であった。 昭和30年代中頃、大学山岳部で後立山連峰登山のときに、間組の運搬車に気持ち良く便乗させてもらった記憶がある。 発電開始は昭和36年(1961)1月15日、最大出力は335,000kW、落差 545.5m。
室堂平は、立山火山の活動によって形成された弥陀ヶ原溶岩台地の上部地域で、室堂は立山黒部アルペンルートのコース上にあり、 立山や剱岳の登山の拠点となっている。室堂ターミナル付近の地獄谷は火山性ガスや硫黄などの噴出が現在でもある。 長野県大町市と富山県立山町を縦貫する立山黒部アルペンルートは世界でも有数の山岳観光地となっており、3,000m級の山が 連なる立山連峰と後立山連峰が簡単に体感できる。

黒部ダム 2012.04.17黒部ダム駅 2012.04.17





関電トンネルトロリーバス立山ロープウェイ立山トンネルトロリーバス高原バス

コースタイム
扇沢→ 16min →黒部ダム→ 15min →黒部湖→ 10min →黒部平→ 20min →大観峰→ 30min →室堂
電鉄立山駅← 07min ←美女平← 50min (弥陀ヶ原・天狗平)←室堂


ホテルグリーンプラザ白馬ホテルの窓から見るゲレンデ扇沢の関電トロリー改札口
関電トロリーの車内黒部ダムサイト黒部ダムサイト
ダムより下流の黒部川(雪と氷で水はない)黒部湖駅(黒部ケーブルカー)雪の大観峰にて(2,316 m)
立山ロープウェイから見た雪崩の雪田室堂平(2,450 m)室堂付近の雪の壁
雪の大谷雪の大谷雪の大谷




五竜岳の武田菱 (2,814 m)奥大日岳 (2,611 m)


Comment :   4月17日の「立山・雪の大谷ウォーク」開始に合わせて、扇沢から黒部第4ダムを経由して室堂へ入った。団体客が多く室堂まで2.5時間を要した。 室堂ターミナルは人でごった返していた。アジア系、ヨーロッパ系も多く、特に中国語(広東語)が飛び交っていた。
久しぶりの弥陀ヶ原を肌で感じ、地獄谷の回遊を考えていたが雪が深く断念した。室堂から久しぶりに眺める雷鳥沢、立山連峰、剣岳に大満足。 ホテルから国道147号を経て扇沢へ向かう途中、五竜岳の東側面にみごとに浮かび上がった武田菱(武田家の家紋)が見えた。幸運というべきか。