Last Update: Nov. 10, 2013
所在地徳島県徳島市丈六町丈領32
山 号瑞麟山ずいりんさん
宗 派曹洞宗
本 尊釈迦如来 Gotama Siddhattha
文化財重要文化財 [三門 本堂 観音堂 聖観音坐像 経蔵 絹本着色細川成之像]


観音堂に安置されている金箔仕上げの聖観音菩薩坐像が従来からの本尊で、この観音像の高さ(一丈六尺)が寺院名の由来となった。
現在の本尊は本堂に安置されている釈迦如来像である。この寺は、徳島県内の寺院の中では文化財が多く阿波の法隆寺といわれている。

丈六寺の航空写真



本堂内の仏画

修行地木造釈迦如来
涅槃図釈迦三尊図


重要文化財

三門
室町時代末期・重要文化財
三解脱門の略で空解脱・無相解脱・無願解脱のこと
本堂
江戸時代・重要文化財
釈迦如来像が安置してあるが元は方丈
経蔵
室町時代・重要文化財
細川真之が衆寮として建立、内部
には回転する8角の輪転架がある
観音堂
室町時代末・重要文化財
普門閣は細川真之が寄進した唐様
と和様の折衷建築
聖観音坐像
平安時代末期・重要文化財
檜の寄木造で定朝様、左手に
未敷蓮華をもっている
絹本着色細川成之像
室町時代・重要文化財
細川成之が自分の出家後の姿を
自ら描いたもので、宝物館に収蔵


主な建造物

一の門
大門とも総門ともいわれている
慧林が書いた瑞麟山の扁額がある
二の門
凸巌が書いた丈六寺の
扁額がある
鐘楼
寛文3年に造った鐘があった
戒壇石
"葷酒山門に入るを許さず" とあり
ニンニクや酒を禁じている
徳雲院
薬師如来を祀る持仏堂として建立
され、血天井がある
僧堂
修行僧が生活・修行できる場所で、
文殊菩薩が祀ってある


文化財

      
      
       重要文化財;
		・聖観音坐像 − 平安時代
		・三 門   − 室町時代 
		・本 堂   − 江戸時代 
		・観音堂   − 室町時代 
		・経 蔵   − 室町時代  
		・絹本着色細川成之肖像 - 室町時代


       県指定文化財 
        ・徳雲院 − 享保13年改築
        ・書 院 − 元禄年間に改築
  		 


丈六寺の由来

江戸時代の寺伝によると、白鳳元年(672)に関東から来た尼が庵を結んだのが始まりとなっている。その後、行基が来て一丈六尺の観音像を造ったといわれている。 文正元年(1466)三河・阿波・讃岐の守護細川成之しげゆきは、曹洞宗永平寺の金岡用兼きんこうようけんに瑞麟山慈雲院丈六寺を興させた。


境内にある有名な文化財

輪転架(経蔵内)
八角形の各面に蔵書棚があり、全体
が回転する
涅槃図(本堂内)
正面に懸けてある
岡本斯文の書(本堂内)
衝立に書いてある漢文
茶室
11月1-3日に抹茶の接待がある
山田織部佐宗重の墓
徳島藩3番家老、阿波騒動で閉門
賀島家の墓群
徳島藩の2番家老



【参考文献・データ】
  1. 『丈六寺案内』 丈六寺顕彰会、1999
  2. 徳島史学会『新版 徳島県の歴史散歩』 山川出版社 1995