Last Update: Oct. 10, 2016
Since: Dec. 10, 2009

   四国霊場73番札所の出釈迦寺にある「捨身ヶ岳遥拝所」から南東方向を見ると、一際高い山があり、 右側は垂直に近い岩壁があり、遠目にも険しさが感じられる。 峻険な岩壁付近を真言信仰では捨身ヶ岳といっている。この山が“我拝師山”で善通寺の西にある五岳連山(香色山、筆ノ山、 我拝師山、中山、火上山)の最高峰である。
我拝師山は、倭斬濃山わしのやまと呼ばれていたが、空海(真魚)にまつわる民間伝承から、いまの山名に変わった。
登山口は出釈迦寺の上に続く農道を約300m登ると石灯篭が多数並んでいる駐車場(無料)から始まる。 奥ノ院まで続いている急勾配の舗装された車道をひたすら登ると鞍部に到着する。左へ登れば奥ノ院を経て我拝師山へ、 右へ登れば中山へと行く登山路がある。
奥ノ院の本堂右に床下を潜るような地下通路があり、これを潜り抜けると岩塊の 取り付きが目の前に現れる。


我拝師山(さぬき市・柏原宏さん撮影)Track Log ( Garmin eTrex Venture HC )


名 称我拝師山(がはいしやま)
標 高481.2m
場 所善通寺市
登 山2009.12.07

コースタイム
[登り] 奥ノ院駐車場→ 00:25 →奥ノ院→ 00:15 →我拝師山
[降り] 奥ノ院駐車場← 00:20 ←奥ノ院← 00:10 ←我拝師山

登り始めの石灯篭の列柳の清水西行法師禅定遺跡風穴(夏に冷風が出る?)
奥ノ院山門山門から本堂への参道本堂地下の通路?
鎖付きの岩場捨身誓願之聖地碑捨身誓願之聖地捨身ヶ岳
我拝師山への登山路我拝師山頂上我拝師山頂上から見る三野津湾捨身ヶ岳から見る中山
頂上付近のヤブコウジ蔓梅もどき佐伯真魚の捨身伝承説明板出釈迦寺の山門

Comment :  出釈迦寺の奥ノ院は、捨身ヶ岳禅定の伝承がある岩塊がある。捨身ヶ岳遥拝所からは遠くてよく判らないので、 体験するために登った。
奥ノ院本堂の右下に地下道があり、潜り抜けると捨身ヶ岳といわれている岩壁が目前に迫る。 岩の窪みを利用した登攀路がついており、所どころに鉄鎖も取り付けられている。岩質は流紋岩質火砕岩で硬く堅牢で、 ホールドもスタンスも多くあり、ロッククライミング技術が無い素人でも簡単に登攀できる。
捨身ヶ岳禅定を越えると 我拝師山頂上までは潅木帯のなだらかな登り。三角点のある山頂は広々とした平地で、天空の極楽浄土に来たような気分になる。 下山路は筆ノ山方面への大坂峠への道もあるが、登ってきた道を引き返すと約10分で奥ノ院へ降ることができる。




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