Last Update: March 09, 2019
Since: May 20, 2011

   天霧山は、瀬戸内海に面した多度津の背後に控える山塊(黒戸山、弥谷山、天霧山)の最高峰で、 特に弥谷山から天霧山に続く細い尾根筋には、古い城の跡が残っている。この城跡は天霧城跡といわれ、660年くらい前の 南北朝時代(中世)に築かれた山城で、国の史跡に指定されている。
天霧城は、相模の国香川荘出身の香川氏が西讃岐の守護代として地位を固めて築城した。天霧山の周囲は急崖急坂で、自然の 要害地形となっている。
登山道の主なものは、@弥谷寺ルート A善通寺蛇石ルート B多度津白方ルート がある。山頂近くにはわずかな平地が 段違いに幾つかあり、見張台・本丸・二の丸・三の丸・隠砦などの跡が残っている。


筆ノ山頂上から見た弥谷山と天霧山
(Click で拡大画像がでます)
Route Map for Garmin GPS
護摩堂→白方分岐→隠砦跡→犬返しの険→天霧山頂上




名 称天霧山(あまぎりやま)
標 高381m
場 所善通寺市・多度津町
登 山2011.05.18

コースタイム
[登り] 護摩堂登山口→ 00:14 →白方分岐→ 00:26 →天霧山頂上
[降り] 弥谷寺駐車場← 00:12 ← 護摩堂登山口← 00:12 ←白方分岐← 00:14 ←天霧山頂上

天霧城跡の説明板弥谷寺108段の登り香川氏代々の墓護摩堂の横にある指標
階段状の旧遍路道千手観音(ミニ四国)白方への分岐隠砦跡
細尾根から見る天霧山犬返しの険天霧山頂上本丸跡
二の丸跡三の丸跡砦に使った石?我拝師山・中山・火上山

Comment :  71番札所弥谷寺の駐車場に停めて、大師堂への階段を登る。赤い手摺の108階段をこなすと、 大師堂の前に出る。右へ道をとり十王堂の横の石段を更に登りきると岩窟護摩堂にでる。道標に沿って右への道をとる。 この登山道は昔の遍路道で岩を削った古い階段が残っている。
隠砦跡からは細い尾根道で、標高300m前後のピークを2箇所通過すると前方に天霧山が威圧してくる。 本丸への登りには、「犬返しの険」の長い急峻な登りがある。
本丸跡は大きな岩があるが、石を積上げた石垣などは見当たらない。本丸跡から北東の1段下に二の丸跡、更に下に三の丸跡がある。犬返しの険の降りは要注意。






天霧城の縄張り図


 四国を代表する中世山城跡である天霧城跡(国指定史跡)は、天霧山の頂上に造られた山城である。14世紀後半に、讃岐の守護代となった香川氏は有事に備えた 詰めの城として天霧城を建造した。
天霧城は天険の立地に基づく要害堅固で、陸海どちらの攻めにも対応できる地理的条件を備え、天霧山全体が自然の要害地となっている。


天霧山城跡への登山路(弥谷寺経由)